製作所日誌

北九州 その2

今回は、平岡養一が大変慕っていたいう、当時の売れっ子テノール歌手藤原義江の記念館に行きたいと思っていました。その話を、この音楽祭のミュージックアドヴァイザーを長年つとめておられる奥田佳道氏にしたところ、オススメのルートを教えてくださいました。
小倉から在来線で10分少しの門司港まで出て、そこから連絡船にのり下関に渡るのもオツです、と。
それ、いただき!です。
降りたところが唐戸市場で、美味しいモノもいただけるし、お買い物もできる。西日本最大という水族館も、あり。赤間神宮でお参りして、下関条約の館を見て、英国風のカフェで珈琲を飲んでから藤原義江記念館に行けば、フルコース!と貴重な情報を。

この記念館は予約制ということで、早速3時に予約を入れました。

小倉でホテルに荷物を置き、早速門司港へ。青空が広がる「行楽日和」。船の乗り場を見つけ、気分も盛り上がる。
で、往復の連絡船切符たしか790円を買おうと財布を捜したところ、ない!!!!!
鞄の中に財布が、ない。
門司港までは小銭入れしか使っていなかったので、気がつかなかったのです。
で、ホテルに電話して、部屋に入って探してもらう。でも、見つからない。
で、落としたことが決定的に。
どーしよー。
と、小銭入れを見ればとにかく連絡船の切符は買えそうだったので、船に乗ることにしました!
だって、この3時の予約を逃すと、いつ行けるかわからない。
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甲板に一人!
財布はなくても、気分は最高!

で、唐戸市場に着きましたが、お金がないので、何も食べられません。
う〜ん。現実に向き合い、電話をし始めました。
京都駅とか博多駅とか新幹線に在来線とか、いろいろ。でも、ない。

困ったけど、とりあえず。記念館へ向かう。
だって、予約は3時。
まず聞きましたよ、わたし。
「入館料は入りますか?」
「いいえ」と聞いて、ほっ。
気持ちのよい景色を見て、また財布のないことを忘れてしまいました。
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来てよかった、と思えるいくつかの資料と出会え、満足。

お茶を飲むお金はないので、とにかく赤間神宮へ。
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ここで、景色をみながら考えたこと。
「お賽銭はどうしよう」
財布の中には、177円。帰りの船の切符はあるけど、小倉まで帰るには270円いるので、どちらにしても足りません。
なので、とりあえず7円お賽銭を入れることにしました。
お腹減ったなーと思いながらぼんやりとする。
天気が良く眺めがいいので、とにかくなんとかなりそうな気分になる(笑)
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ここで、いろいろと自分の行動を思い返しているうちに「絶対新幹線車内、それも座席のところにあるに違いない」と思えてきました。
で、さきほどない、と言われた博多駅に電話して、車両を調べて貰うことにしました。
数分後、折り返しの電話があり「車庫にはいっていた車両を調べたらありました!」と。現金もカードも帰りの新幹線チケットも、そのままでした!!!ありがとうございます!

でも、ここには、170円しかないわけで...

でも、とにかく日清講和記念館に行きました。
この時代の調度品もみたかったので。(笑)
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それから、唐戸市場に向かい、どなたかに100円を借りることにしました。
きょろきょろ見渡していると交番らしきものを発見。警官でもなさそうだけど「相談員」という方がおられたので、まさにこの「相談」にはぴったり。早速、相談してみました。
「100円貸していただけませんか」
と。すると、なんと1000円も貸してくださいました。
で、さらに「これで足りる?」
私は、思い切って言ってみました。
「お腹ぺこぺこなんです」すると、さらに1000円プラス、2000円もお借りすることが出来ました!
交番相談員の松田さん!ありがとうございました。
やさしいおじさんの写真を撮りたかったのですが、不謹慎なので、辞めました...
で、そのすぐそば、唯一あいていたふぐのお店に入り、880円のふぐ刺しぶっかけ丼をいただきました!松田さんのおかげです。
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帰りの連絡船からの風景の、また美しいこと。
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ちょっとお散歩して、入りたいカフェを見つけたけれど、人に借りたお金で460円の珈琲は贅沢な気がして景色だけ楽しみました。(笑)
それでも、充分でした。
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小倉に戻り、後藤さんや絢ちゃんと落ち合い、ほっ。
絢ちゃんに一万円借りて、豪遊?!しました。
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まだ、一音も出していないのに、なんだか充実した一日、でした。
お財布を捜してくださった博多駅の方。2000円貸してくださった松田さんに心から感謝します。絢ちゃんもありがとう。

ちなみに奥田さんご推薦の水族館は、2000円なので、無理でした(笑)


2012年8月

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筆記者

通崎睦美
製作所スタッフ
谷本天志(tanimoto)
戸矢崎満雄(toyazaki)
山崎暢子(yamazaki)
近藤あかね(kondo)

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