追悼・佐藤眞さん
09
2025年10月26日、集英社インターナショナルで私を担当してくださった編集者・佐藤眞さんが亡くなりました。

佐藤さんと知り合ったのは2012年。
リコーダー奏者・本村睦幸さんとデュオの演奏会をした際、本村さんとラ・サール→東大の同級生ということで聴きにきてくださっていたのでした。
その直後から、「僕は、京都では、瀬戸内寂聴と志村ふくみと通崎睦美の担当」とおっしゃって、ほとんどの演奏会+打ち上げに顔を出してくださいました。
上の写真は、2017年広島県呉市下蒲刈島、蘭島閣美術館でのコンサートの翌日。聴きにきてくださった方みんなで宿泊、翌日ミカン/レモン狩りを体験させてもらい、佐藤さんの運転でドライブしたのはよい思い出です。
突然、面白いものを見つけたからと、こんなものを送ってきたりして。

時には、何ヶ月待ちの珍しいお菓子を送ってくれたのに、送ったことを忘れていたりして(笑)
楽しくて、どこまでも優しくて、でもちょっとぶっ飛んだ、独特のお人柄でした。よく似た人は…. いない!
当初、仕事より飲み会で親しくなったような関係だったので、編集のお仕事ぶりはよくわかりませんでした。はじめて原稿を送った時のレスポンスの速さと的確さに驚かされたことは、今でも忘れません。
この2年間私が連載していた月刊『清流』も購読してくださっており、毎月丁寧な感想が届きました。とっても律儀な方でした。
9月末頃から、連絡がちぐはぐになることが多く、どうも様子がおかしいと思い知人に様子を尋ねたところ、「大切なリサイタルが終わってから病状を話そうと思っていた」とご本人からの連絡が。これが最後のやりとり。思えば、亡くなる2日前のことでした。
コンサートの時は、「やめてください!」と言っても「これは、家訓だから」と、なぜか一番前の席に座る佐藤さん。先日のリサイタルの会場で、打ち上げのお店で、顔がみえなくて本当に寂しかったです。65歳は、あまりに早いですよ。
佐藤さんのおかげで、通崎家、京都暮らし100年の歴史や、大切な人達のことをここに残すことができました。

「天使突抜饅頭を作って天神さんの前で売って一儲けする」とか「これはきっと、NHKの朝ドラ「むっちゃんがいく!」の原作になる」とか、色々と夢を語ってくれた佐藤さん。出会えて幸せでした。ありがとうございました。
いつもとにかく忙しそうに動いておられましたね。どうかゆっくりお休みください。














